

【結果/効果】
(なにが)
インパクトレンチを取りに行くというムダが
(どうなった)
すぐに使えるようになった
1日平均で18秒短縮×20日
1カ月あたり:360秒削減
【専門家コメント】
インパクトレンチが工具収納場所に置かれていて、
そのたびに取りに行くことで作業が中断していた状態を、
作業台上に専用の収納ハンガーを設置することで
常に手元に置けるようにした改善ですね。
この改善によって、作業中の中断がなくなり、
作業の流れがスムーズになっただけでなく、
インパクトレンチの置き場所が明確になったことで整頓状態も向上しています。
まずはこの“見えにくいムダ”に気づいてくれたことに感謝します。
今後さらに進めていただきたいのは、
この収納ハンガーが「誰が見ても専用と分かる」状態かどうか、
また、「使い終わったら必ず戻す」というルールが
明確になっているか?という点です。
5Sの整頓では、「定位置・定品・定量」が守られてこそ、
効率的かつ乱れない職場環境が維持されます。
この視点を踏まえて、さらなる改善にもぜひ取り組んでみてください。
次の報告も楽しみにしています。
以下に、今回の「作業中に工具置き場へ取りに行く必要があったインパクトレンチを、作業台上に専用ハンガーで手元配置した改善」について、ご提示いただいた評価基準と記述表現に忠実に、かつ厳しめの視点で採点・評価を行います。
(1)成果の大きさ
作業中にインパクトレンチを取りに行くたびに
発生していた中断とムダな動作を排除し、
作業効率を向上させた点は評価できます。
特に、作業台上で一連の作業が完結するようになったことで、
段取りの簡略化と流れ作業の確立につながっています。
ただし、改善の対象は特定作業の1工程に限定されているため、
「満足のいく成果である改善」と評価します。
→ B(12点)
(2)改善の独自性
工具を手元に配置するという発想は、
整頓の基本的な考え方であり、
5Sの現場では比較的多く見られる改善です。
特別な工夫や困難な発想ではないため、
「よく似たタイプが多い改善」と評価します。
→ C(8点)
(3)改善の難易度
収納ハンガーの設置には位置調整や取り付け作業が必要であり、
ある程度の手間はかかるものの、
加工や設計を要するような難易度ではないと考えられます。
「標準的な時間でできた改善」と評価します。
→ B(12点)
(4)清潔レベル
工具の定位置が決まったことで、
戻し忘れや置き場所の乱れが起きにくくなりました。
ただし、専用と明示されていなかったり、
一時的に他の工具が置かれてしまうと再発の恐れがあります。
「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価します。
→ B(12点)
(5)習慣(しつけ)レベル
収納場所を設けたことで、
使い終わったら戻すという行動が取りやすくなりましたが、
それを徹底するためのルールや表示の有無が明確でない場合、
「徹底すべきルールを設定した改善」と評価します。
→ C(8点)
合計点数
12(成果) + 8(独自性) + 12(難易度) + 12(清潔) + 8(習慣) = 52点
5Sレベル:B(46~65点)
評価まとめ
今回の改善は、作業効率の向上と整頓の徹底に有効な
シンプルかつ効果的な取り組みでした。
ただし、習慣化・標準化の仕組み(表示・ルールなど)の整備が
まだ不十分な点が評価を抑える要因となっています。
今後の改善ポイント
✅ ハンガー部に「インパクトレンチ専用」と明示する
✅ 使用後は必ず戻すというルールを掲示する
✅ 他作業者にも同様の整頓を展開していく仕組みを検討する
このような日常作業の中にある“ムダの排除”は、
5S活動の中でも最も実感しやすい成果です。
次回の改善報告も楽しみにしています。