【ビフォー】ヤスリでバリを取っている

【アフター】ハンドリーマに替えてバリ取りをしている

【結果/効果】
(なにが)
バリを取る時間のムダが
(どうなった)
ハンドリーマを2回転させる事により早くバリを取る事ができた。
1日平均で570秒短縮×20日
1カ月あたり:11400秒削減(11,400円削減)
【専門家コメント】
改善前は、スケールでの手作業による
バリ取りを行っていたとのことですが、
そこにハンドリーマを導入し、工具を
2回転させる方法で効率化したという
素晴らしい改善ですね。
まずはこの作業手順の見直しによって
作業時間の短縮や品質の安定に
つながる対応をしてくれたこと、
本当にありがとうございました。
今回のような“やり方”を変える改善は、
整理・整頓・清掃と同じく、
「清潔=問題を生まない仕組みづくり」に
つながる重要な視点です。
次に考えてみてほしいのは、
この新しい方法を誰が使っても同じように
実行できるようにする“しかけ”です。
例えば、工具の保管場所に「ハンドリーマ使用」
の表示を貼る、あるいは使用方法を
写真付きで簡潔にまとめて設置しておけば、
習慣=しつけへとつながりやすくなります。
ぜひ今回の改善を標準化して、
さらに良い作業環境づくりを目指してください。
あなたの次なる改善報告を楽しみにしています。
5S改善評価
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:
従来の非効率で品質のばらつきもあった手作業(スケールでのバリ取り)を、2回転で処理できるハンドリーマに置き換えたことで、作業時間短縮と品質安定というダブルの成果が得られました。定量的な時間短縮が示されればS評価も可能ですが、現時点では明確な実用効果としてA評価です。
(2)改善の独自性:A(16点)
理由:
「ハンドリーマを2回転で使用する」という改善方法は、発想として一般的ではなく、実作業に即した工夫が必要な改善です。これまでの作業方法を「見直し、置き換える」という難しい視点に立った判断と実行ができており、高い独自性を評価します。
(3)改善の難易度:A(16点)
理由:
新しい工具を使うためには、工具の準備、手順の確認、使用者への説明、動作確認など、一定の準備時間がかかると想定されます。特に、従来の方法からの置き換えには現場での調整や理解促進も必要なため、A評価が妥当です。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:
新たな方法に変更することで作業品質が安定し、「ミスややり直しが起きにくい」=再発防止の仕組みにはなっていますが、方法が文書化・可視化されていない状態であれば再発リスクはゼロとは言えません。今後、手順書や表示を設けることでSランクも可能です。
(5)習慣レベル:C(8点)
理由:
新しいやり方に改善されたことは非常に良いですが、誰がやっても同じようにできるような標準化・表示・ルール化の整備がまだ行われていない場合、定着が難しくなる可能性があります。たとえば「ハンドリーマ使用のルール表示」「写真付き説明書の設置」などの習慣化への取り組みがあれば、B以上の評価が可能です。
🧾 総合評価
- 合計点数:68点
- 5Sレベル:A
今回の改善の区分
- ①改善の種類: 習慣(しつけ)
- ②改善場所: 工場
- ③改善対象: 工具/刃具(ハンドリーマ、バリ取り)
🔍 アドバイス:
今回の改善は、“作業の質”と“効率”を両立させた非常に価値あるアプローチです。次は以下のような仕組みづくりを追加することで、清潔・習慣レベルの向上→5SレベルSへの到達も十分可能です:
- 工具の保管場所に使用表示を設置
- 作業手順を写真付きで掲示
- 新規作業者への教育ツールとして活用
- ハンドリーマの点検・管理ルールの明確化
この改善を職場の標準として展開できれば、“やり方の見直し”が文化として定着していきます。
次なる改善報告も楽しみにしています。