5S改善事例:NC 加工用の工具置き場のレイアウト変更

【ビフォー】作業位置から工具入れまでの距離が遠い

【アフター】工具入れを踏み台の上に上げて距離を近ずけた

【結果/効果】

(なにが)
取りに行くムダ、しゃがんで手を伸ばすムダ
(どうなった)
1日平均で16秒短縮×月間20日発生
1カ月あたり:320秒削減 320円削減

【専門家コメント】

改善前は作業位置から工具入れ棚までの距離が遠く、
棚の位置が低いためしゃがんで手を伸ばす必要がある状態でした。
そこで工具入れ棚を踏み台の上に移設することによって、
作業位置との距離を縮め、かつ適切な高さに配置して
取りやすくした改善ですね。

作業のしにくさを見つけて、
実際に使いやすくなるように改善してくれたこと、
本当にありがとうございました。

毎日の作業の中で「少し不便だな」と思っても
見過ごされがちなこうしたポイントに気づき、
工夫して行動に移したことはすばらしい姿勢です。

次に考えてみてほしいのは、
その「踏み台」がどれくらいの重さや安定性があるか、
あるいは安全性に問題がないか?という点です。

設置場所の強度や固定方法によっては、
今後の使用中にズレたり倒れたりするリスクがあるかもしれません。

改善したことで発生しそうな新たなリスクに対しても、
未然に防ぐためのルールやチェック項目を考えてみてください。

今回の改善をきっかけに、
もっと使いやすく、安全な職場づくりを一緒に進めていきましょう。

次なる改善報告書を楽しみにしています。

目次

5S改善評価

(1)成果の大きさ:A(16点)


距離短縮と高さ改善によって、移動時間・屈伸動作の両方を削減。毎日の繰り返し動作に直結するため効果は大きい。


(2)改善の独自性:B(12点)


棚位置を変えて作業高さを適正化する方法はよくある改善だが、「踏み台の上に設置」という発想で既存資材を有効活用している点は評価できる。


(3)改善の難易度:B(12点)


物理的移設作業は比較的容易だが、棚の固定や踏み台の強度確認など、安全性の確保には一定の工夫と時間が必要。


(4)清潔レベル:C(8点)


現時点では棚や踏み台の安定性や耐久性に関する管理ルールがなく、長期的な維持・安全性確保の仕組みが不足。


(5)習慣レベル:C(8点)


改善後の状態維持が人任せになっており、安全確認や定期点検のルール化がまだされていない。


🧾 総合評価

  • 合計点数:56点
  • 5Sレベル:B

📌 改善の区分

  • ①改善の種類: 整頓
  • ②改善場所: 工場
  • ③改善対象: 工具/備品

💡 発展ポイント

  1. 安全固定:踏み台と棚をしっかり固定し、転倒防止策を実施。
  2. 耐荷重確認:棚+工具重量に耐えられるかを数値で明示。
  3. 点検ルール:月1回の安定性・汚れ確認をルーチン化。
  4. 表示強化:踏み台使用中であることを明記し、他作業者の誤使用防止。

この改善は、「近くて取りやすい位置への配置変更」という整頓の基本をしっかり押さえていますが、安全性の視点を加えるとAランク以上も狙えます。

この記事を書いた専門家

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。13年間で700社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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