5S改善事例:NC加工用エンドミル、ドリル、リーマ置き場の作製

【結果/効果】

(なにが)
工具を取り出す時間が。
(どうなった)
エンドミル、ドリル、リーマ置き場を作製し
外へ出して置く事により、5回/1日=1分15秒
が5回/1日=30秒になり45秒短縮された。

【専門家コメント】

以前は引き出しの中に工具が収納されていましたが、
専用の置き場を作製し、エンドミル、ドリル、リーマを外部に
配置した改善ですね。

具体的には、サイズごとに区分けされた立て型の工具スタンドを
導入し、工具を見やすく、取り出しやすい位置に配置したことで、
1日5回の工具取り出し作業時間が、1回あたり15秒から6秒に
短縮され、1日合計で45秒の時間短縮を実現したとのこと。
大変効果的な改善で、作業効率が大きく向上したと思います。
素晴らしい取り組みをありがとうございます!

次に考えていただきたいのは、この配置が長期間にわたり
維持されるための具体的なルールや仕組みです。
例えば、以下のような点に取り組んでみてください:

  1. 定期的な点検・メンテナンス
     工具スタンドが使い続けられるうちに、工具が乱雑になったり、
     誤って別の場所に戻されたりすることが予想されます。
     そこで、定期的に工具の配置や状態を点検するスケジュールを
     決め、常に最適な状態を保てるようにすることが大切です。
  2. 使用後の「戻すルール」を徹底
     どの工具をどこに戻すかが明確に決まっているなら、
     そのルールを作業者全員で共有し、使用後に必ず元の位置に
     戻す習慣をつけることが重要です。ツールシャドウやラベルを
     使うと、どこに何を置くべきかがすぐにわかるので有効です。
  3. 今後の改善のためのフィードバック収集
     現状の改善で作業効率が向上したのは大きな成果ですが、
     実際に作業をしている中で、さらなる改善のアイデアが
     生まれることも多いです。工具の取り出しやすさや配置に
     関して定期的にフィードバックを収集し、必要に応じて
     柔軟に改善を重ねていく姿勢が重要です。
  4. 使用頻度に応じた配置の最適化
     作業頻度の高い工具は、もっと手前に配置するなど、さらに
     効率的なレイアウトを検討してみてください。使用頻度に
     基づいた最適化を行えば、さらなる作業時間の短縮が期待
     できます。

今回の改善が非常に効果的な一歩であることは間違いありませんが、
定期的な見直しや他の工夫を取り入れることで、さらに高いレベルの
作業環境を維持・発展させていけるはずです。ぜひ他のメンバーとも
協力し、次の改善にもつなげていってください。

次の報告書を楽しみにしています!

この記事を書いた専門家

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。13年間で700社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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