

【結果/効果】
(なにが)
フタの端にフックを付けて引っ掛けるように
しました
(どうなった)
¥しゃがむ2秒=2円
2×D/3×1人×200日=1,200円
年間 1,200円の削減
【専門家コメント】
作業中のフタを床に立てかけており、
頻繁にしゃがむ動作が必要で、
フタが転倒するリスクもあった状態だったのを、
フタの端にフックを取り付け、
壁に掛けられるようにしたことにより、
1回のしゃがむ動作(2秒)を不要とすると同時に、
作業者の負担軽減と安全性の向上にも貢献した改善ですね!
単純な動作の改善ですが、しゃがむ負担がなくなり、
転倒リスクも減らせるという、
安全面と作業効率の両方にメリットがある点が素晴らしいです。
細かな視点での改善、ありがとうございました!
しかし、この仕組みは今後も問題なく維持できるでしょうか?
例えば、
- フックの強度や耐久性は十分か?
→ 繰り返しの使用でフックが曲がったり、破損する可能性は? - 他の作業者も必ずフックに掛ける習慣がつくか?
→ 使い方を周知し、徹底する仕組みはあるか? - フタの種類が増えたとき、同じ方法で対応できるか?
→ すべてのフタにフックを取り付けられるか、追加の収納スペースは確保されているか?
せっかくの改善も、「維持・管理の仕組み」 がなければ、
次第にフタが適当に置かれるようになり、
またしゃがむ動作が発生する可能性があります。
次回の改善報告では、「この仕組みを長期的に維持するための工夫」 にも踏み込んだ取り組みを期待しています!
5Sレベルの評価
今回の改善を、辛口評価でチェックしていきます。
(1)成果の大きさ
しゃがむ動作を不要にし、作業者の負担軽減と安全性向上に貢献した点は評価できます。
しかし、削減できる時間は1回あたり2秒と小さく、
作業全体の生産性向上やコスト削減への影響は限定的なため、
「成果がややもの足りない改善」と評価します。
→ C(8点)
(2)改善の独自性
フックを取り付けて壁掛け収納にするという方法は、
整理・整頓の基本的な考え方であり、特に目新しさはありません。
他の類似改善も多く、特別な工夫が見られないため、
「誰でも思いつく改善」と評価します。
→ D(4点)
(3)改善の難易度
フックの取り付け自体は簡単で、特別な技術や時間を要しません。
短時間で実施できるため、「数分でできた改善」と評価します。
→ D(4点)
(4)清潔レベル
フックの耐久性や管理ルールがなければ、
使用するうちにフックが壊れたり、使われなくなったりする可能性があります。
また、新しいフタが増えた場合、掛けるスペースが不足するリスクもあります。
「何かのきっかけで再発する改善」と評価します。
→ C(8点)
(5)習慣(しつけ)レベル
全員が必ずフックに掛ける習慣がなければ、
次第にフタが床に置かれるようになり、元に戻る可能性があります。
「徹底すべきルールを設定した改善」とは言えないため、
「習慣化を促さない単発的な改善」と評価します。
→ D(4点)
合計点数:
8(成果) + 4(独自性) + 4(難易度) + 8(清潔) + 4(習慣) = 28点
5Sレベル:D(30点以下)
今回の改善は、「すぐにできるが、維持が難しい改善」 です。
一時的に負担は軽減されましたが、
「長期的に維持する仕組みがなければ、元に戻るリスクがある」 ため、
さらなる対策が必要です。
今後の課題として考えるべきポイント
✅ フックの耐久性を確認し、破損時の交換ルールを設定する
✅ すべての作業者がフックを活用するよう、ルールを周知・徹底する
✅ フタの種類が増えた場合の収納方法を事前に考えておく
「簡単にできる改善」だからこそ、
「持続可能な仕組み」 を導入し、
より高いレベルの改善につなげていきましょう!
次の改善報告では、「維持管理のルール作り」 にも踏み込んだ取り組みを期待しています!