【ビフォー】

【アフター】

【結果/効果】
(なにが)
手間が多かった
(どうなった)
専用の台を置くようにした
高さ20㎝ 背伸び6回
20㎝+伸び6=7秒=7円
7円×8/D×20/M=1120円
年間13440円の削減
【専門家コメント】
改善前は脱脂用の台が高すぎて
箱詰め作業時に背伸びが必要だったり
即席の足台を使うなど、手間の多い
非効率な状態だったとのことですね。
それに対し、使用頻度の少ない台を活用し
足を切ってちょうど良い高さに調整することで
専用作業台を仕立ててくれた改善、素晴らしいです。
ありがとうございました。
このように実作業に合わせて
道具のサイズや環境を調整することは
まさに“整頓”の考え方の実践です。
次に考えてみて欲しいのは、
「なぜそのような不便な高さのまま
放置されていたのか?」という点です。
例えば、用途が変わっても台を使いまわす
習慣が続いてしまっていることや、
使いづらさを感じていても改善の優先度が
下がっていた、などが考えられます。
こうした問題を未然に防ぐためには、
用途別に作業台の高さを見直す仕組みや
チェック項目を作っておくのも有効です。
ぜひ今回の改善を起点に、作業台以外にも
「本当に最適な高さか?」という視点で
他の場所もチェックしてみてください。
あなたからの次なる改善報告を
楽しみに待っています。
5S改善評価
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:
台の高さが不適切だったことで、作業時の無理な姿勢・足台使用による手間・安全リスクが発生していました。これを解消したことで、作業効率の向上・疲労の軽減・安全性の向上といった複数の効果が得られました。特に箱詰めという日常的作業への影響が大きいため、A評価とします。
(2)改善の独自性:A(16点)
理由:
「既存の使用頻度が低い台を再活用し、加工して再設計する」というアイデアは、発想と実行力の両面において優れた工夫です。新しく購入せず、社内リソースを有効活用した点も大きな価値があり、A評価とします。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:
作業台の脚をカットして高さ調整するには、測定・切断・固定・安全確認といった工程が必要だったと考えられます。1時間前後の作業と想定し、B評価が妥当です。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:
適切な高さにすることで無理な姿勢や足場使用による乱れた作業環境を防止する、いわば“再発防止”に該当します。ただし、他の作業台への横展開やチェックリスト化までは至っていない場合、S~A評価には届きません。現時点ではB評価です。
(5)習慣レベル:C(8点)
理由:
今回の改善は個別対応としては素晴らしいですが、「高さが適正か?」という基準を共有したり、作業場全体の整頓方針としてルール化していない状態と判断します。習慣化・仕組み化まで進めれば、評価アップが可能です。
🧾 総合評価
- 合計点数:64点
- 5Sレベル:B
今回の改善の区分
- ①改善の種類: 整頓
- ②改善場所: 工場
- ③改善対象: 設備(作業台)
🔍 アドバイス:
今回の改善は、作業者目線で環境を最適化し、しかもコストをかけずに実現した模範的な整頓改善です。さらにレベルアップを目指すには、以下のような展開が有効です:
- 作業台の高さ基準をリスト化して共有
- 用途別に最適な高さを定義し、定期的に点検
- 他の工程や台にも“高さ最適化”の視点で横展開
- 加工内容(カット長、使用工具)を記録し標準化
このような仕組み化によって、「整頓」から「清潔・習慣」へと5Sの幅を広げることができます。
次の改善報告も楽しみにしています。

