5S改善事例:工具の形跡整頓

【結果/効果】

(なにが)
探すムダが無くなった
(どうなった)
1日平均で30秒短縮×月間の発生日数20
1カ月あたり:600秒削減
金額効果は600円

【専門家コメント】

工具が箱の中に無造作に入れられており
必要な工具を探すのに時間がかかっていたのを、
工具を種類ごとに整然と並べ、
それぞれの置き場所を明示テープで示したことで、
作業効率の向上と工具の紛失防止にも貢献した改善ですね!

工具管理が適切に行われることで、
探す手間がなくなり、作業スピードが向上するだけでなく、
紛失のリスクも減らせる重要な改善です。
ありがとうございました!

しかし、この改善が長期間維持できるか? を考える必要があります。

例えば、

  • 明示テープが剥がれたり、汚れたりした場合の対策はあるか?
    → 劣化した際にすぐ貼り替えるルールは?
  • 新しい工具が追加されたとき、どのように管理するのか?
    → 追加工具の置き場所やラベルの更新ルールは決まっているか?
  • 工具を正しく戻すための仕組みはあるか?
    → ルールを周知し、徹底する仕組みがないと、すぐに乱れる可能性は?

単に「整えた」だけでは、時間とともに元の状態に戻ることが多いです。
「長期的に維持できる管理ルール」 もぜひ考えてみてください!

次の改善報告では、「維持・標準化の工夫」 にも踏み込んだ取り組みを期待しています!

目次

5Sレベルの評価

今回の改善を、5Sレベル評価でチェックしていきます。


(1)成果の大きさ

工具を探す時間を削減し、作業効率向上と紛失防止につながる改善です。
日常的に使用する工具の管理が適切になることで、
作業者全員にメリットがあります。
しかし、生産性への劇的な影響やコスト削減効果は限定的なため、
「満足のいく成果である改善」と評価します。
B(12点)

(2)改善の独自性

工具の整理整頓と明示テープの使用は、
5Sの基本的な手法であり、特に目新しさはありません。
同様の改善事例も多く、誰でも発想できる範囲のため、
「よく似たタイプが多い改善」と評価します。
C(8点)

(3)改善の難易度

工具を整理し、明示テープを貼る作業は比較的簡単で、
特別な技術を必要とせず、短時間で完了できます。
「標準的な時間でできた改善」と評価します。
B(12点)

(4)清潔レベル

テープが剥がれたり、工具の配置が乱れたりする可能性があります。
定期点検やルールがなければ、
「何かのきっかけで再発する改善」となるでしょう。
C(8点)

(5)習慣(しつけ)レベル

整理整頓しただけでは、時間が経つと乱れるリスクがあります。
「戻すルールの明確化」「使用者への周知」「定期チェック」などがなければ、
改善の効果が薄れてしまうため、
「徹底すべきルールを設定した改善」と評価します。
C(8点)


合計点数:

12(成果) + 8(独自性) + 12(難易度) + 8(清潔) + 8(習慣) = 48点

5Sレベル:B(46~65点)

今回の改善は、「即効性はあるが、長期的な維持が不安な改善」 です。
整理整頓によって効率化された点は評価できますが、
「維持・管理の仕組みがなければ、元に戻るリスクが高い」 です。

今後の課題として考えるべきポイント
明示テープが剥がれた場合の対応(貼り替えのルール化)
新しい工具が追加されたときの管理方法(レイアウトの見直し)
工具を正しく戻すための仕組み(定期チェックの実施・使用ルールの周知)

「一時的に整えた」だけで終わらせず、
「継続的に維持できる仕組み」 を取り入れて、
さらにレベルの高い改善を目指しましょう!

次の改善報告では、「維持管理の工夫」 にも踏み込んだ取り組みを期待しています!

この記事を書いた専門家

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。13年間で700社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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