5S改善事例:工具ワゴンの整理

【ビフォー】

【アフター】

【結果/効果】

(なにが)
探すムダが
(どうなった)
1日平均で4秒短縮×月間の発生日数2
1カ月あたり:8秒削減
金額効果としては8円

【専門家コメント】

改善前は工具や部品が散らばって
必要なものを探すのに時間がかかる状態を、

使用頻度や作業手順に合わせて
整理整頓し直してくれた改善ですね。

作業効率の向上だけでなく、
作業者のストレス軽減にもつながる
とても大きな改善です。

まずは問題を正しく捉えて、
実際に配置を見直してくれたことに
心から感謝します。ありがとうございます。

次の視点としては、このレイアウトが
今後も維持される仕組みづくりです。

「誰が見ても、元の場所に戻せる」
仕掛けを考えてみてください。
たとえばテプラでの表示や、輪郭表示、
あるいは写真での掲示などが有効です。

整理整頓された状態を“清潔”に保つために
ルール化・習慣化まで進めていければ、
さらに高い5Sレベルになると思います。

次なる改善報告を楽しみに待っています。

目次

🛠️ 5S改善評価

✅ (1)成果の大きさ:A(16点)

理由:
工具や部品が散乱していた状態から、使用頻度や作業手順に応じた整理整頓によって探す時間を削減し、作業効率とストレスの両面で改善された点は高く評価されます。ただし、まだ定量的な「効果測定(例:探す時間が〇分短縮)」があれば、S評価(20点)も視野に入ります。


💡(2)改善の独自性:B(12点)

理由:
使用頻度や作業手順をもとに配置を見直すアプローチは、5S活動の基本に沿ったものであり、標準的な発想です。そのため独自性は平均的と判断しました。ただし、配置改善の中にユニークな工夫(例:マグネット+色別収納など)があれば、AやS評価につながります。


⏱(3)改善の難易度:A(16点)

理由:
現場の配置を見直し、実際に道具や部品の整理を行うには、事前の計画、現物の移動、関係者との相談など一定の時間が必要だったと考えられます。数十分では済まない範囲の活動であるため、A評価としました。


✨(4)清潔レベル:C(8点)

理由:
整理整頓の実施までは進んでいますが、評価文にもあるように「今後も維持される仕組み」がまだ構築されていない状態です。テプラ、輪郭表示、写真表示などによる“元の状態に戻すための仕掛け”があれば、再発のリスクを下げてA~S評価に達します。


🔁(5)習慣レベル:C(8点)

理由:
現時点では「整理整頓された状態」そのものが評価されていますが、それを維持するルールや習慣化の仕掛け(標準化、ルールの掲示、指導など)が整っていないため、習慣レベルはC評価となります。改善を定着させるためには、“見える化”と“守る仕組み”がカギです。


🧾 総合評価

  • 合計点数:60点
  • 5Sレベル:B

📌 今回の改善の区分

  • ①改善の種類: 整頓
  • ②改善場所: 工場
  • ③改善対象: 工具/備品、材料/部品

🔍 アドバイス:
この改善はとても良いスタートです。これに「誰でも元に戻せる仕掛け」「日々確認できるルール化」などを追加すれば、Sランクも見えてきます。次は「清潔・習慣」面でのレベルアップを目指しましょう。

この記事を書いた専門家

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。13年間で700社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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