【ビフォー】以前ホウキとチリトリでスクラップを取っていた

【アフター】新たに軽いトレイを上に置いた

【結果/効果】
(なにが)
トレイのスクラップが
(どうなった)
1日平均3分/180秒x20日
1か月あたり3600円削減
【専門家コメント】
改善前は冷却器のトレイにスクラップが
散らばって汚れた状態でした。そこで
トレイ内のスクラップを適切に除去し、
定期的な清掃ルールを設定することにより、
トレイを常にきれいな状態に保てるように
した改善ですね。素晴らしい取り組みです。
このように「清掃ルールを設定する」ことで
3Sの中の“清掃”を習慣化できるのは
とても重要なステップです。ありがとう。
そのうえで次に考えてほしいのは、
なぜスクラップが溜まりやすいのか?
という根本原因です。
たとえば、作業工程中に発生したスクラップが
直接トレイに落ちてしまう構造なのか、
それとも回収が後回しになっていたのか。
もしスクラップが出にくい仕組みが作れるなら、
“清掃が不要な状態”=“清潔”の実現にも近づけます。
未然に汚れを防ぐ仕組みが作れないか、
ぜひ他のメンバーとも話し合ってみてください。
あなたの次なる改善報告を
楽しみにお待ちしています。
5S改善評価
(1)成果の大きさ:B(12点)
理由:
冷却器トレイのスクラップ除去と清掃ルール設定により、現場の美観と作業環境が改善されただけでなく、異物混入やトラブルのリスク低減にもつながる成果があります。範囲が限られた箇所であるため、大規模なインパクトではないものの、十分に実用的な改善と評価できます。
(2)改善の独自性:C(8点)
理由:
「清掃」と「清掃ルールの設定」は5S活動で頻繁に取り上げられる基本的なアプローチです。今回の内容も、既存の清掃の枠組みの中での改善と考えられるため、独自性としては平均的と判断し、C評価とします。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:
スクラップ除去自体は難しくありませんが、清掃ルールの作成・定着には周囲との話し合いや手順書・点検チェック表の整備などが伴うため、やや工数がかかる改善です。短時間では済まない要素を含むため、B評価としました。
(4)清潔レベル:A(16点)
理由:
今回の改善では、“清掃を実施する”にとどまらず、“定期的なルールを設定して清潔を保つ仕組み”まで構築されています。これは5Sにおける「清潔=きれいな状態を保つ仕掛けづくり」に該当し、高い再発防止効果が期待できるため、A評価です。
(5)習慣レベル:B(12点)
理由:
清掃ルールの設定により、一定のしつけ(=習慣化)への意識があることは明らかですが、そのルールがどれほど形式化・標準化されているか(掲示、点検表、教育への展開など)が不明であるため、現時点ではB評価とします。今後の全体展開や文書化次第でSランクも狙えます。
🧾 総合評価
- 合計点数:60点
- 5Sレベル:B
今回の改善の区分
- ①改善の種類: 清掃+清潔
- ②改善場所: 工場
- ③改善対象: 設備(冷却器トレイ)
🔍 アドバイス:
今回の改善は、「汚れを見逃さない」「きれいな状態を保つ仕掛けをつくる」という、5Sの中核にある意識を体現したとても実践的な清掃・清潔改善です。次のステップとしては:
- スクラップが溜まりにくい構造やカバーの設置
- トレイの傾斜変更やスクラップ受けの設置
- 清掃記録や点検シートの導入
など、“清掃が要らない状態づくり”=清潔の究極形を目指せる可能性があります。
ぜひチーム全体で「そもそも汚れを発生させない」改善にも挑戦してみてください。
次の改善報告も楽しみにしています。

