【結果／効果】
（なにが）
ロープの置き場を近づけた
（どうなった）
移動距離が往復12ｍが3ｍになった
一日8回 72ｍの移動距離短縮になった。
【専門家コメント】
ロープと現品票の置き場が遠く離れており
往復で12mの移動が必要だった状態だったのを、
使用場所の近くに保管場所を移動し、
往復距離を3mに短縮することにより、
作業効率の向上と、作業者の移動による
負担軽減を実現した改善ですね！
無駄な移動が減ることで、作業時間の短縮だけでなく、
疲労軽減にもつながる点が素晴らしいです。
日々の小さな時間短縮が積み重なれば、
大きな生産性向上につながることでしょう！
ありがとうございました。
しかし、この改善は 「本当に持続できるか？」 という点を考える必要があります。
例えば、
- 保管場所が変更されるリスクはないか？
→ いつの間にか元の場所に戻されたり、別のものが置かれたりする可能性は？ - 新しい保管場所の利便性は十分か？
→ 使いやすさだけでなく、他の作業の邪魔になっていないか？ - 誰でも迷わず使える仕組みになっているか？
→ ラベル表示や定期点検を導入し、乱れがないか確認するルールはあるか？
ただ「置き場所を変えただけ」では、
長期的な効果が保証されないことが多いです。
「維持・標準化の仕組みづくり」 にも取り組んでみてください！
次の改善報告では、「改善を継続させる工夫」 にも注目できることを期待しています！
5Sレベル評価
今回の改善を、５Sレベル評価でチェックしていきます。
（１）成果の大きさ
移動距離を12mから3mに短縮し、作業効率向上と負担軽減を実現した点は評価できます。
しかし、大幅な生産性向上やコスト削減とまでは言えず、影響範囲も限定的です。
「成果がややもの足りない改善」と評価します。
→ C（8点）
（２）改善の独自性
物品の置き場を使用場所の近くに移動するのは、
整理・整頓の基本的な考え方であり、特に目新しい工夫はありません。
他の改善と類似したものが多く、誰でも思いつく改善の範囲内です。
「誰でも思いつく改善」と評価します。
→ D（4点）
（３）改善の難易度
保管場所の移動は特別な技術を必要とせず、
短時間で完了できるシンプルな作業です。
したがって、「数分でできた改善」と評価します。
→ D（4点）
（４）清潔レベル
保管場所を変更しただけでは、時間が経つと元の場所に戻されたり、
新たな物が置かれて乱れる可能性があります。
「何かのきっかけで再発する改善」と評価します。
→ C（8点）
（５）習慣（しつけ）レベル
新しい保管場所のルールが徹底されていなければ、
誰かの判断で勝手に変更されたり、管理が曖昧になる可能性があります。
「習慣化を促さない単発的な改善」と評価します。
→ D（4点）
合計点数：
8（成果） + 4（独自性） + 4（難易度） + 8（清潔） + 4（習慣） = 28点
5Sレベル：D（30点以下）
この改善は、「やるべきことをやっただけの改善」 です。
移動距離の短縮は確かに効果がありますが、
「置き場所を変えた」だけでは本当の改善とは言えません。
本当に意味のある改善にするためには？
✅ 新しい保管場所の定位置を明確にし、誰でも迷わないようにする（ラベル表示やマーキング）
✅ 使い勝手を定期的に見直し、最適な配置を維持する（点検ルールの作成）
✅ 物品が増えたときの管理方法を決め、再び乱れないようにする
「とりあえず改善した」ではなく、「持続可能な改善」にすることが重要です！
次回の改善報告では、「維持・継続の仕組み」 にも踏み込んだ取り組みを期待しています！
