5S改善事例:レーザー加工機、集塵機の清掃

【結果/効果】

(なにが)
ペール缶にビニール袋をひいたので
1回あたり(1週間1回)3分×5(週)=15分だったのが
(どうなった)
1回あたり30秒×5(週)=2分30秒
1ヶ月あたり12分30秒の短縮

【専門家コメント】

レーザー加工機や集塵機の清掃時に、
粉塵が直接ペール缶に溜まっていた状態から、
ビニール袋を設置して粉塵を受けることで
袋ごと交換できるようにした改善ですね。

これにより毎回の清掃にかかっていた時間と手間が大幅に減り、
作業者の負担も軽減される、とても実用的で効果の高い改善です。
まずはこのムダと手間に気づき、行動してくれたことに感謝します。

今後さらに考えてほしいのは、
ビニール袋がズレたり破れたりするリスクへの対策です。
たとえば袋の固定方法や、満量になる前に交換するルールを設けるなど、
清潔・しつけレベルへの発展が今後のポイントになります。

再発が起こらない仕組みづくりまで
ぜひステップアップしてみてください!

次なる改善報告も楽しみにしています。

以下に、今回の「ペール缶内にビニール袋を設置し、粉塵の清掃作業を効率化した改善」について、ご提示いただいた評価基準と記述表現に忠実に、厳しめの視点で採点・評価を行います。


(1)成果の大きさ

粉塵がペール缶底に直接堆積することで毎回発生していた
手間のかかる清掃作業を、ビニール袋で受けることで
袋交換だけの簡易作業に置き換えた点は、
作業時間の削減・作業負荷の軽減において大きな効果があります。
ただし、対象範囲が清掃作業の一部に限られるため、
「満足のいく成果である改善」と評価します。
B(12点)


(2)改善の独自性

ビニール袋を容器内にセットするという発想は
日常生活でも広く用いられる手法であり、
特別な発想力を必要とするものではありません。
同様の改善も多数見られるため、
「誰でも思いつく改善」と評価します。
D(4点)


(3)改善の難易度

ビニール袋を用意し、ペール缶に設置するという内容は、
特別な加工や準備も不要であり、数分で実施可能です。
D(4点)


(4)清潔レベル

粉塵がペール缶に直接堆積しないことで、
一時的には清掃が簡素化される効果があります。
しかし袋のズレや破れがあれば再び手間が発生するため、
「何かのきっかけで再発する改善」と評価します。
C(8点)


(5)習慣(しつけ)レベル

ビニール袋の使用は良いアイデアですが、
固定方法や交換タイミングのルールが明確でない場合、
習慣化されず一時的な改善で終わる可能性があります。
このため「徹底すべきルールを設定した改善」と評価します。
C(8点)


合計点数

12(成果) + 4(独自性) + 4(難易度) + 8(清潔) + 8(習慣) = 36点


5Sレベル:C(31~45点)


評価まとめ

今回の改善は、日常の清掃負担を確実に軽減するという
“気づき”が非常に素晴らしい改善でした。
ただし、汎用的な発想で、再発防止の仕組みや
標準化の要素が不足している点
が、C評価となる要因です。


今後の改善ポイント

✅ 袋の固定方法を決め、ズレ防止の仕組みを導入する
✅ 粉塵の量に応じた交換ルールや点検項目を設定する
✅ 同様の仕組みを他の清掃箇所にも展開可能か検討する


このような「地道だけど確実にラクになる」改善を積み重ねることが
5Sの本質です。今後のレベルアップした報告も楽しみにしています。

この記事を書いた専門家

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。13年間で700社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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